これ、なんだか分かります?
ボルトのような、重そうな、不思議な物体。実はコレ、宇田道信さんという方が2000年頃から開発している楽器なんです。今回は、この「ウダー」という面白い楽器を見せてもらってきました。

そもそもウダーは、もともと作ろうと思った経緯が変わっている気がします。
作者の宇田さんは、音楽を聞いたり演奏したりすることはもちろん好きですが、そこから楽器を作ろうと思ったわけではないそうです。音楽の構造を学んでいたときに音律の構造に納得がいかずに、ウダーを作ることになったとか。どういうことかというと、たとえばピアノでは「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・・・」の7音の繰り返しで音が成り立っているけれど、これは西洋音階といって、インドのシタールという弦楽器なんかだと、倍以上の音階があります。本当の音というのは、「ド」と「レ」の間にも音が存在しているんです。でも、楽器によって出せる音階はもともと決まっている・・・まず音楽があって、その上にツールとして楽器があってほしいのに、どうしても音律にしばられてしまう。

その音律にしばられずに"見えない音"を出すことができるのが、このウダーなのです。(難しい・・?)

本体の構造をみてみましょう。
黒い本体の両側に螺旋状にまかれているチューブが、ピアノでいうところの鍵盤になっています。
単純に、これを押せば音が出ます。30度で半音ずつ変化していって、1周すると1オクターブの音域が鳴るようになっています。両端にあるハンドルのようなものを挟んで両手で掴むようにして持ち、チューブを押して演奏します。といっても、このウダー本体から音が出るのではなく、ウダーから送られた信号を、コンピュータ上で作られたMIDI音源を通して音を出しているんだそうです。なのでこの不思議な音(動画参照!)も宇田さんが設定しているのであって、好みの音があれば変える事ができるんです。



さて、宇田さんに一曲演奏してもらいました。(スタートボタンを押すと再生されます!)
さすが手馴れた感じで演奏しています。
右と左は、同じ場所を押さえれば同じ音が出るようになっていて、手の形で音を想像しながら直感でひいているんだそうです。
ちなみに宇田さんは、左手でコードを押さえながら、右手でメロディをひいているそうです。

私も少しひかせてもらいましたが、直感でひくというのは一番簡単そうで いて、一番難しい。やっぱりドとレとミと・・・という風に音階を探してしまうし、変なところを押すとなんともいえない不協和音が響く・・・。慣れたら直感どおりに音が出せて、楽しいんでしょうねー!

宇田さんがウダーを作り始めたのは2000年頃で、最初から螺旋構造という発想は変わっていないけれど、このチューブの部分がボタン式だったり、本体が小さかったり、色々試行錯誤してやっと実用レベルになったとか。今はコードが邪魔にならず、組み立てやすいような次世代のウダーを作っているそう。

音はMIDI音源という、主にPCと繋いで使用するものを使っているので、以前はウダーと音源、スピーカー、ケーブルを接続して演奏するので接続が大変だったのですが、今は持ち運びできるスピーカーを作ったのでどこでも演奏できるとか。既に何回か路上で演奏をしたそうです。(動画はコチラから

既に10数台売ったというウダーですが、宇田さんが目指しているのはよくある創作楽器のような変わったものではなく、
楽器の王道をいく、原点にもどった楽器。

そのうちウダーの演奏会、なんていうのも開いてほしいと思いました。

これ、要注目ですよ!

  電子楽器「ウダー」公式ページ http://uda.la/