植物の言葉を聞く体験…。
 
先日、NTTインターコミュニケーションセンターICCで開催されている「サイレント・ダイアローグ」という展示を覗きに行ってきました。


さっそく会場へ入ってみると、薄暗いギャラリーのなかにたくさんの見慣れない機械と一緒に植物がたくさん並んでいて、なかなか怪しい空間…。そしていろんな音が流れている・・・。

この展示は、植物や動物・昆虫などの生物同士のコミュニケーションや生物の生態を通して人間がそれらとどのように関わることができるか、ということをテーマに8組のアーティストがそれぞれ様々な方法で植物と人間とのありかた(コミュニケーション)を模索しています。(ちょっと難しいですね…。)


写真右の「Paphio in My Life」は、植物の生態電位変化を音に変えて、
その声を聞くというサウンド・インスタレーション。
ずらりと並んだ蘭(パフィオペディラム)に電極がつけられていて、そこから生態電位※を取り出しています。
写真では見えませんが、その生態電位が壁に展示されているモニターにグラフとして表れていて、植物が刺激を受けるとちゃんと反応するんですよ。
そして天井にはられた透明の板がスピーカーとなっていて、植物から変換された音が流れています。
・・・とっても小さな音。
目で見ると静止している植物も、絶えず信号を出しているんですねぇ。

※生態電位:(植物は、表面から微弱な電気を発生している)


この写真は「Botanical Ambulation Training 植物歩行訓練」。
植物に歩行訓練をさせる、というおもしろい設定の展示。
植物の視線がそのままモニターに映し出されています。
植物を人間のように歩行させて、さらにその視線を映し出すということは、つまり人間の視線ってことなのかしら?

他には、原木に生えたシイタケの生態電位を音として取り出した、「ハ,ハ! ユア・マッシュルームズ・ハブ・ゴーン?」という作品(シイタケの成長によって音が変わるとか!名前がステキ。)や、 人間の手が加えられていない無秩序の自然こそ自由だというスローガンをもって、植物と人間のかかわりをテーマにした写真や映像を展示しているものもありました。

クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノーという人たちの「インタラクティヴ・プラント・グローイング」という作品では、植物に実際に触れてみて、植物が反応するとスクリーン上で仮想植物が成長するという楽しい作品でした。 ついついいろんな触り方を試してみちゃったりして。
これはなんだか、コミュニケーションという言葉がしっくりきますね。

それぞれの作品が本当にいろんなコンセプトで表現をしているので、すべて理解しようと思って見るととっても難しいし、正直、植物(自然)そのものとコミュニケーションをとろうとするならば、身ひとつで山や海へポーンと出てしまった方が早いのですが、メディアアートとしてコンピューターを通した上で普段見えない植物の活動をいろいろな形で見せてくれたこの展示、なかなか興味深かったです。

植物の存在と、連鎖している様々なものの環境、植物と人間の関係性のありかたなどを、また違った視点で考えるにはよい機会になったなぁ・・・としみじみ思ったのでありました。

 

■企画展「サイレント・ダイアローグ-見えないコミュニケーション」
会期:2007年11月23日(金・祝)〜2008年2月17日(日)  
会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
http://www.ntticc.or.jp/